あるはれた日のこと。
ペルシャネコのアリシアおねえさんは、まちのこうえんをおさんぽしていました。
「きょうは いいおてんき。すこし あしをのばそうかしら」
アリシアおねえさんは、ファッションモデル。
おしゃれが だいすきで、うごきやすい おさんぽコーデもじょうずにきこなしています。
こうえんでは、ちいさなこどもたちが おにごっこをしたり、しゃぼんだまをとばしたりしてあそんでいました。
「わあ〜！ きらきらしてる〜！」
「すてきなドレス！」
アリシアおねえさんの ふわっとしたスカートと、ぴかっとひかるスニーカーに、こどもたちの目がきらきら。
「ねえ、アリシアおねえさん！ おようふく、みせて！」
「おさんぽファッションショー やって〜！」
アリシアはくすっとわらって、「もちろんよ♪」とこたえました。
ベンチのまえが、ちいさなランウェイにへんしん！
アリシアおねえさんは ひだりに くるん、みぎに くるん。くるっとまわって、やさしくポーズ。
「わぁ〜！ かっこいい〜！」
「モデルさんみたい〜！」
「ふふ、ほんもののモデルよ？」とアリシア。
こどもたちはびっくりぽん！
「アリシアおねえさん、わたしにもおしゃれ、教えて！」
「ぼくもかっこよくなりたい！」
アリシアおねえさんは こどもたちににっこり。
「じゃあ、みんなで ファッションごっこ、してみましょうか」
アリシアは、はっぱでつくったかんむりをかぶせてあげたり、スカーフをまいてあげたり。
こどもたちはそれぞれ、じぶんだけのすてきなおしゃれにへんしんしました。
「どう？ にあってる？」
「うんうん、とってもすてきよ！」
にこにこわらうこどもたちに、アリシアもとっても うれしくなりました。
「おしゃれってね、じぶんらしさをたのしむことなのよ」
アリシアのことばに、みんなこくんと うなずきました。
ゆうがたになって、おかあさんたちがこどもをむかえにきました。
こどもたちは くちぐちに「きょうね、おさんぽファッションショーしたんだよ！」と、おはなし。
アリシアおねえさんは、そっとてをふりました。
その日のこうえんには、やさしくて、おしゃれなまほうが ふんわりのこっていました。
おしまい
